Ⅲ-17「新しい音の世界へ」
音楽家や演奏家の方々。
刺繍を習ったことはありますか?
刺繍は幾何学です。
四角と三角形の組み合わせ。
でも、刺繍教室では、いくつかのやり方を教えますが、幾何学を教えることはありません。
1つ間違えて点を5つにするともう収拾がつかなくなります。
でも、3と4をかけた12の5倍の60が5で割り切れるように、どこかでぴったりと結びつきます。
ある発想にもとづいた形の刺繍の編み方は、一つではきっとありません。
たくさんのやり方があるはずです。
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ここは、ブルース巡礼の旅。
ブルースって。何?
多くの演奏家は言います。
「半音下げたヒネリだよ。」
って。
果たしてそうでしょうか。
ブルースの音階は、アメリカの音楽界と日本の教則本で違っていたりします。
どれが正しいのでしょう。。。
アメリカ本場のミュージシャンや愛好家の間でも、スケールやコードの解釈が違っていたりします。
でも、それらは違っていても、「正しい」と言えることに気が付きました。
それぞれが、音階の根源である「ピタゴラスの原理」から生まれる幾何学的な模様の一部だということに。。。
*-*-*
ブルースやジャズは、決してやみくもにあてがわれた音階やコードでできているわけではありません。
わたしたちは、バッハ以降、「平均律」という魔法の世界にどっぷりと漬かってしまって、音階が持つ限界とコードのバリエーションの制約を忘れてしまったようです。
何も教えられなかった階層の人々が、耳だけを頼りに、いろいろな試行錯誤を繰り返して編み出した「刺繍」は、やがて幾何学的な美しいピタゴラスの世界へと接近していったことでしょう。
このことに立ち返ることは、音楽の作り方、即興の仕方、合奏の仕方、ベースラインの作り方、コードの解釈や編曲に革命を起こすことでしょう。
音群をどのように整理して解釈するか。。。が問題です。
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あるスタンダードジャズのピアニストが言いました。
「この楽譜のコードはいい加減だ。」
でも、ピタゴラスは言うことでしょう。
「驚くことではない。それは幾何学的な組み合わせの選択の問題に過ぎない」と。
そうではなく、どんなフレーズも、そこにあてがわれるさまざまな異なるコードは、ピタゴラス音群の中のいくつかの音の組み合わせに過ぎないのです。
今や、さまざまンミュージシャンが複雑なコードや音階を駆使して、新しいサウンドを作り出しています。
あるジャズ評論家は、新進気鋭の新しいコード進行や転調を評してこういいました。
「すばらしい。こんなことができるなんて天才だ。どうしてこんなことに気がつくのだろう。」
ピタゴラスは言うでしょう。
「それは音階の根源から生まれる幾何学的な延長線の上にある当然の成り行きだ」と。
それを気づかせてくれるのが「ピタゴラス音階」がもつ振動数のさまざまな基本定理です。
***
音楽は、楽譜を頼りに左と右を別々に覚えるようなものではないはずです。両手の音群から自由に組み合わされる「自由自在の刺繍」のようなものです。
もっと自由に、音楽を楽しみ、新しい音を生み出すことができるはずです。
これから少しずつですが、そのことをお話ししていきたいと思います。
どうぞよろしくね?
***By みお***
― Jan.1, 2012 -



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